スィング・アウト・シスターの名曲のカバー。歌っているのは土岐麻子、80年代のフュージョン・ブームの頃にさまざまなバンドやセッションで活躍し、その後山下達郎のバッキングチームの一員だったサックス奏者土岐英史の娘だ。
この曲は、スィング・アウト・シスターのオリジナルも大好き。妙に響くスネアの音が独特のノリを作っていてそのノリがとても良い。でも、この土岐さんのバージョンは、軽快はピアノと乾いたサックスで始まるフュージョン・アレンジが気持ちよく、僕の好み的に言うとオリジナルを超えている。
聴いていると、溢れ出るポジティブなパワーが身体の中に染み込んできてじわじわと幸福感が湧き上がってくる。こんな圧倒的なポジティブ・パワーに似たものを以前にも経験したことがある。それはオールマン・ブラザースの「ジェシカ」を初めて聴いたとき。15、6歳くらいの頃だったと思うのだけど、ラジオから流れてきたあの曲のパワーに血が湧き上がり抑えられないような興奮を覚えた。なんかそれに似た感じがあって、そう思って聴くと、ピアノとかドラムに何かジェシカっぽくも聴こえてくる。
上の写真はこの曲が入っているアルバム「middle & mellow of Asako Toki」というコンピレーションアルバムのジャケ写。これまでのアルバムに収録された曲をジャンルごちぇまぜで集めてきたもので、日本の曲では、山下達郎、松田聖子、ケツメイシ、それにシュガーベイブのダウンタウンなどなど。洋楽では、マルーン5のSunday Morning や、バリー・ホワイトの曲が入っている。
ダウンタウンがこの曲っぽくないしっとりアレンジだったり、Sunday Morning も原曲の感じは残しつつも独自のフュージョンアレンジになっていて、それぞれ良いのだけど、でも今回はアルバム推しというよりも、やっぱりBreakout が他とは違うレベルで素晴らしいと思うので、今回は曲推しということにしたい。
コメント